嘘つき

さよならを告げる前にもう一度キスをして

 

突然の雨のようにそれは私の前に現れた

胸をつく甘い香りが染み付いて取れそうにないな

 

叶わない想いと知った

深く迷い込んでいたんだ

痺れるような痛みが恋と気付いてしまった

 

この想いを伝えるには言葉じゃ足りなくて

誰にも言えない秘密がまた私を嘘つきにする

 

雨が降りやんだらお別れさ

まだあと少しだけ

 

誰にも聞こえぬような声で「愛してる」と呟いた

窓の外 降る雨の音を寄り添って二人聞いていた

 

言いたかった話とか聞きたかった言葉さえも

いざ目の前にすると空っぽになって困ったな

 

その声が呼ぶ名前をどれほど望んだだろう

いつまでもあなたの隣にいられないのなら

さよならを告げる前にもう一度キスをして

嘘つきでも構わない

もう少し騙されていてね

 

雨が降りやんだらお別れさ

まだあと少しだけ